1部・序

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数千年間もの間、広く愛されている青色の宝石があります。それはラピスラズリ。
エジプトのファラオ、ツタンカーメンの金のマスクから、中国のキジル洞窟まで、中東から南アジアまで広く発見されています。アフガニスタンのコクチャ川渓谷を起源としているにもかかわらずシルクロードのいたるところでその青い石を見つけることができるのです。ラピスラズリの陸路交易は、私たちにとって身近なシルクロードやスパイスロードとそのサブルートの交易路が出現する前に、すでにアジア全体に存在していたことを示しています。


(ラズリロードの地図を投影)イラストの依頼


近年では「ラピスラズリRoute」と言えば、2018年に開通したトルクメニスタン、アゼルバイジャン、ジョージアを経由してアフガニスタンとトルコを結ぶ国際輸送ルート「ラピスラズリ廻廊」を指します。その名前は、2000年以上前に、古代のシルクロードに沿ってコーカサス、ロシア、バルカン、ヨーロッパ、北アフリカに輸出された魅力的な青い石に由来しています。


本日は、そのルートに沿って皆さんと通過する国々を踊りでたどっていきたいと思います。


ああ、僕がだれかって?

本日、踊りのご案内をする男です。

どうぞ、フェルと呼んでください。

Lapis Lazuli Road

ラピスラズリとは、ラテン語で「石」を意味する「ラピス」とアラビア語で「青」を意味する「ラズリ」を意味し、国と民族を超えた創作語です。 才能のある人はどこにいても目立つ、という諺に「瑠璃(るり)も玻璃(はり)も照らせば光る」とありますが、ラピスラズリは和名で「瑠璃」と言います。平安末期の歌集にも「瑠璃の浄土」と出てくるように、古くから日本においても「瑠璃色」は夜の深い青の美しさを表わしています。

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